丸久味噌とは

新潟県上越市は1年を通じて湿気の多い気候となっています。この気候が、微生物が発酵を行うのに最も適しているとされていて、さらに豊かな土地に恵まれ農水産物の収穫が多かったことから、「発酵」と「食材」が生活の中で結びついたとされています。こうしたことから、上越は味噌や日本酒、ワインなどの発酵文化が盛んであり、「発酵のまち上越」とも呼ばれています。

新潟県上越市南本町雁木通りに店を構える「丸久味噌」は創業嘉永3年(1850年)と約170年の歴史がございます。先代社長の「身土不二(人間の体と人間が暮らす土地は一体で、切っても切れない関係にある)」をモットーとして掲げ、地元で採れる野菜が体を丈夫にしてくれる信条と、「命を支える味噌をつくりたい」という先代社長の想いから蔵人たちが技を磨いてどの野菜にも合う味噌をつくる模索を続けた結果、丸久味噌の「生きた味噌」として味噌を醸造することに成功し、何度も日本一の味噌として品評会で評価されています。

こだわり

こだわり

丸久味噌が醸造する手作り味噌は年間400トン。他と比べると製造量は少ないですが、原材料から製造まで一貫して手作りの「生きた味噌」として親しまれています。原材料である大豆・塩は国内産。そして味噌づくりの要である糀の原料となる米は新潟県産にこだわっています。まさに「原料に勝る技術なし」です。 二つ目のこだわりは「糀」。 お米の蒸し具合など、すべて厳しい管理のもとで味噌づくりに大事な「糀」を自社でつくり、お味噌を製造しているのです。 三つ目のこだわりは「杉桶」。 味噌醸造のために杉桶を使用していますが、使用している杉桶は酒屋から譲りうけたもの。丸久味噌の蔵には、63本ある大きな杉桶があり、その杉の板には有用菌が棲みついており、その有用菌の力で美味しい味噌ができているといいます。少量生産ではありながら、有用菌の力による熟成発酵はより美味しい味噌をつくるために必要不可欠なのです。 国産の大豆に塩、そして何より美味しい味噌に不可欠な米糀にこだわり、変わらぬ味を守りながら、これからも製造技術を高め、伝統を引き継いで参ります。

歴史

歴史

■沿革

嘉永 3年 糀の製造販売を開始する

昭和28年12月 資本金を250万にて合資会社丸久味噌醸造所を設立する

〃 37年 資本金1,000万円に増資
〃 38年 鉄筋4階建工場延733.66㎡新築
〃 45年 上記工場911.42㎡増築
〃 52年 丸久味噌株式会社と称号を改め資本金2,000万円とする
〃 52年9月 天然醸造及び原料低温倉庫新築(290㎡)
〃 55年3月 屋外発酵タンク新設
〃 62年11月 鉄筋2階建仕込工場新築
平成元年   宇津ノ俣天然醸造開設
〃8年3月 上越ショッピングセンターアコーレ店出店
〃10年5月 資本金を4,000万円に増資する
〃11年7月 7代目丸山喜平から8代目丸山邦雄へ
令和2年9月 9代目佐藤敏雄が社長を引き継ぎ現在に至る

選ばれる理由

選ばれる理由

「丸久味噌」は創業170年の歴史ある味噌蔵。「原料に勝る技術なし」という考えからこだわり抜いた原料を使用。味噌に欠かせない「糀(こうじ)」は手作りを貫き、国家資格である「みそ製造技能士」所有のプロが出来具合を厳しく見極めています。 昔ながらの大きな杉桶は酒蔵から譲り受けたもの。一般的な量産型のステンレス容器では、丸久味噌の受け継がれた有用菌を保持できない事から、当社の味噌の品質維持にはこの杉桶が必要不可欠です。 ひとつひとつの工程で妥協せず味を守ってきたのが各種品評会で評価をいただき、ここ十数年は地元のお客様はもちろん、県外のお客様や販売業者様とのつながりが増えてきております。